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ナチュラルフードなおいしい話

懐かしい母の味

三重県  ぼぼん  さんのおいしいお話  (2008.12.29)

僕のふるさとは三重県の菅島というところです。いわゆる《離れ島》です。

でも、そんな“ザ・田舎”の家に生まれたことを私は後悔していません。

通学に船を使うので、少し強い風や波が出たらやむなく【欠勤】にならざるをおえない状況になったり、幼い頃から山や海の恵み を受けて育ってきたので、自然とみんな健康体になっていくのです。

今の職業はそんな幼い頃から接してきた海の恵み《海藻》に関する仕事をしています。何より、体験に勝る物はないですよ!

そんな《海藻》の中の『あらめ』について、少しお話ししましょう。


僕が小学生の頃、夏が待ち遠しかったのを覚えています。山へ虫取りに行ったり、お盆には盆踊り、スイカも腹一杯食べ、海へ猛ダッシュしました。時期になったら“アワビ採り”や“あらめ切り”に出かけ、小遣いにしていました。

ここで簡単に『あらめ』のご紹介をしますと、褐藻類・こんぶ目・こんぶ科・あらめ属の多年藻で、日本に広く分布しています。干潮の時に磯のある場所へ行って上から海中を覗けば簡単に発見できる海藻ですよ。固さは丁度、わかめと昆布の間くらいです。

母の実家が漁師なのであらめ切りも本格的に船で出掛け、潜って刈り採り、船いっぱいに積んで帰ってきます。僕はその船に刈り取った『あらめ』を引き上げるお手伝いをしてました。たまにあらめに大きなイソモノ(茹でて食べたら美味!)がくっついているのに興奮しながら楽しくお手伝いをしていたのを覚えています。島に帰ると道路一面にあらめが並べられており、夏の風物詩になっていた気がします。

自分トコで食べるあらめは、ドラム缶でグラグラと柔らかくなるまで煮込んで乾かしておきます。料理前に水で戻して使用するのです。母がいつも作ってくれるのは豚肉をあらめで巻き、甘いしょうゆ煮込みで味を付けてくれる「豚肉のあらめ巻き」でした。昆布でニシンを巻く料理をまねて作ったと思いますが、めちゃくちゃ美味かったです。(母には正直に言えませんでしたが・・・)

そんな思い出の深いあらめ切りも数年前より菅島では、自然保護のためか【禁漁】になってしまいました。今の職場で『あらめ』の取扱いがあるので、良く接していますが、母の味が懐かしく思っている今日この頃です・・・。

美味しいお話の投稿、ありがとうございました。  ぼぼんさん、投稿ありがとうございます。伊勢の人間も知る人ぞ知る『あらめ』、美味しいですよね。気候や風土によって食べ物や食べ方があって、住んでいる人の生活に馴染んでいる。食文化って奥深いなと感じます。そんな文化を受継ぐ、母の味。素敵ですね。

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