三重県 みち さんのおいしいお話 (2011.03.10)
戦後の物が少なかったとき、小学生の私は田舎のおばの家に遊びに行きました。
雪のしんしんと降る夜、暖かいお雑煮を頂きました。
お椀の中の野菜を食べてから、ご馳走のお餅(その頃のお餅は大ご馳走でした。)をかぶりつきました。
なんとお餅から、甘いあんこがでてきたので、子どもながらにビックリしました。思わず周囲の大人を見渡しましたが、みんな普通に食べています。
でもその、お雑煮のおいしかったこと。今でも忘れられません。
何十年もたち、覚えているかなと思いつつ、おばに聞いてみました。
「おばさんことは、あんこ入りのお雑煮を食べるん?」
おばは、大笑いしました。
「あんた来た時、餅がなくてな。あんこ餅があったんで、それで雑煮作ったんや。うまかったか?それは、よかったなあ。」
当時は食糧が充分ではなかった時代です。
あるものを、美味しく頂くこと、おばに教わったあんこ入り雑煮です。
みちさん、投稿ありがとうございます。物のない次代だからこその、たべものの大切さ。
今も大事にしたいですね。