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ナチュラルフードなおいしい話

食卓の攻防

東京都  吉法師  さんのおいしいお話  (2012.02.09)

 私には2人の弟と1人の妹がいたため、子供の頃の食卓は
賑やかで、そして甚だ慌ただしかったという記憶があります。

 兄弟家族が多いならではの食卓があり、私の人生価値観や
基本姿勢はこの食卓が作り上げたような気がします。

そんな幼少期の食卓の一側面を‘攻防’という面から見て再現してみました。


 私の1つ下の次弟は好きなものから片付けるタイプで、食卓においては大きな脅威だった。

 食事が始まって5分経たずに好物を食べ終え、次弟は周囲を伺う侵略者となる。
肉を食べない母と祖母は攻撃目標にはならず、また、家族に君臨し、
且、食事に対する執着が強い父には手出しが出来ない。

 必然、兄である私、末弟、妹に触手を延ばすのだ。

 まず、最も抵抗が弱い妹に外交を以って臨む。
『食べ切れないだろう。食べてあげようか?』と優しく、しかししっかりと圧力をかけながら揺さぶりをかける。

 ここで妹に同盟者が現れ、母や祖母は、不当な侵略を辞めるよう勧告するが、貪欲な侵略者にはさほどの
抑止効果は無く、現れた第三者に適当な言い訳をしながら、必ず要求の一部を掠め獲るのだ。

しかし、彼の野心はまだ満たされない。

『その肉、少しくれ』という宣戦布告と同時に強襲される末弟は防衛に全力を尽くす。
狙われているものは後方に移され、前線で必死の抵抗を受けるため、簡単には侵略は成功しない。
長期戦になれば無視出来ない第三者(父)が本格的に調停に入るため、侵攻を断念せざるを得ない。
それでもこの侵略者は諦めない。

 攻撃目標を私に変えたのだ。私も父や兄弟と同様に食い意地は相当張っているものの、比較的マイペースでゆっくり食べるほうだ。
しかも、好物を後に取っておくタイプであったため、次弟にとっては好都合。私に対しては奇襲を用いる。
巧みな陽動作戦(話など)をしかけ好機を探っているのだ…


簡単に言えば、マイペースな私でもこんな食卓により揉まれたのです。
そんな食卓経験は私にとって悪くないものだったと思う今日です。

美味しいお話の投稿、ありがとうございました。 吉法師さん、投稿ありがとうございます。大家族ならではの、食卓での攻防。子どもたちの心理戦は、手に汗握るものがありますね(笑)。食卓の攻防も、家族のコミュニケーションのひとつの形ですね。

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