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ナチュラルフードなおいしい話

きらきら光っていたおかゆ

三重県  アンズ  さんのおいしいお話  (2008.05.05)

 私は農家の嫁です。しかし、その自覚がなく未だに農作業をしたことがありません。

  農作物って結構お金がかかっているのですよ。「必要な時に必要な分だけ買ったらいいじゃない。」という思いもありなかなか土いじりができません。

 我が家は20代から80代までの三世帯同居。食事はほとんど80歳の義母が作っています。

  食卓に並ぶ食材はすべて家の畑から収穫したものです。もちろんお米もそうです。土を耕し肥料を撒き苗を植える、収穫までにどれほどの過程があるか。

  それだけに義母は「食」に対してすごくこだわりを持っています。「旬のものを美味しく食べさせたい」料理も味だけでなく食欲をそそる様な盛り付けをします。でも、私はそんな苦労等しないで買ってきてもいいじゃない・・いつも心のどこかでこの声が聞こえていました。
 
  ある日、私は頭痛がひどくなり水も飲めない状態で2日ほど寝こんでいました。今持って来たであろう義母が作ってくれた食事が枕もとに置いてありました。

  土鍋の蓋をあけると私が今食べるのに丁度よいやわらかさにおかゆが作ってありました。心身ともに弱っている私にはなぜだか無性に嬉しかった。

  そして、私の事を思いながら作ったであろう義母の優しさや、もくもくと農作業にとりくむ義母の姿がおかゆの湯気と一緒に私の心を覆い、涙で一杯になりました。

  おかゆがきらきら光っていたこと、自家栽培の野菜が優しかったことを覚えています。また、「おばあちゃん、おにぎりをつくって!」「卵焼き作って!」私の前を通り過ぎ義母のもとへいく子供たちも納得できました。私より先に義母の気持ちを感じていたのですね。

  食は生命を永らえるものだけではなく食を通し作る人達の優しさや思いやりにふれ、深い愛を受け継ぎ繋げていく大事な営みであるような気がします。

  義母の食に対するこだわりはもしかしたら私の将来の指針となるかもしれません。
今も声に出してはいえませんが、「おかあさん、感謝しています!畑のこと田んぼこと心配しないでね。」

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